監禁中のM Yさんのご両親へ宛てた手紙

デデボーの読書日記で、外部社会と全く連絡がとれない監禁状態にあるM.Yさんのご両親に対して宛てた手紙を公開されています。M.Yさんのご親族にこの声を届けたいと思い、転載させていただきました。拉致し強制棄教させることへの事の重要性が伝わればいいですが。。。


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M.Yさんのご両親へ
M.Yさんのご両親に書いた手紙の全文

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前略 東京でMさんと活動を共にしていたNと申します。今回は1つお願いしたいことがあり、手紙を書きました。最初に結論を申し上げますと、Mさんとの「保護説得」という特別な環境での話し合いは終わりにして、ご自宅で自由に連絡・行動できる場で話し合いをしていただけないでしょうかというお願いです。突然の手紙で一方的なお願いをするのは失礼とは承知の上で、お願いを申し上げます。


もう3か月前になりますが、9月18日の夜0時過ぎにMさんから「場所を変えて両親と話し合いをします」という連絡をもらいました。親子の話し合いをするということに対しては、私が口をはさむ立場にはありませんが、ただもしその話し合いが「特殊な環境」のもとで行われているものだとしたら、それは多くの傷後を残す結果となってしまうのではないかと心配をしております。


最近、「保護説得」を行った親御さんの中から後悔をする方が多くなっているのです。先月もルポライターの米本和広氏の呼びかけで、「保護説得」を行った母とそれを受けた娘との対談講演会が渋谷で行われました。約3時間、「保護説得」を行ったその後の家族の様子が語られました。娘さんはPTSD(心的外傷ストレス障害)に苦しんだ日々を語っていました。特殊環境下におかれた後遺症です。社会復帰にも数年かかったようでした。またお母さんは、娘にとんでもないことをしたと泣いていました。


ルポライター米本さんの話では、「保護説得」を行った後の親子関係は、ほんの2、3件を除いては、すべて悪くなっていると言います。その2、3件も親とは別居であり、同居できる心の状態ではないと言います。さらに兄弟関係においては、例外なしにすべて悪くなっていると言うのです。特殊な環境下での「保護説得」は、家族の絆を取り戻すどころか、取り返しのつかない家族間の傷をつくってしまうという話を聞き、ぞっとしました。


おそらくお父さんお母さんにおかれましても、お二方のご意志というよりは、それを指導する人物の勧めで始めたことであると思います。しかし、こういう形での話し合いは、Mさんご本人を傷つけ、さらにお父さんお母さんそしてお兄さん方をも傷つけ、また東京で兄弟同然に活動していたメンバーたちも傷つけています。皆が傷つく中で、傷つかずにいるのは誰でしょうか。この「保護説得」を指導する人物は、ご家族のその後のことまで考えていないのではないでしょうか。


東京にいる時、Mさんはとても親思いでした。ご両親のためによく祈っている姿を見かけましたし、手紙もよく書いていましたし、ご家族の写真もきれいにアルバムに入れ大切にしていました。また先輩たちからは信頼され、後輩たちからはとても慕われていました。ボランティア活動にも積極的に参加し、今年の春にはフィリピンにまで行ってマニラ市長の出迎えをうけるほど、社会貢献・国際支援に励んでいました。「保護説得」をしなければならないというのは、それを指導する人物の偏見と誤解からくる情報が、お父さんお母さんのお耳に入っているからに思えてなりません。Mさんは大変良いことをしていましたし、周りからもとても高い評価をうける女性でした。笑顔で多くの人を励まし勇気づけたMさんに、心に深い傷を負ってほしくないと切に願っています。


私たちはMさんを無理矢理連れて行ったり、かくまったりすることは決してしません。是非、ご自宅で、オープンな環境の下で、親子の話し合いをしていただけたらと思っております。監禁のような環境で数か月も過ごし、PTSDという後遺症で苦しんでいる人の姿をみると、Mさんも同じような苦しみを決して感じてほしくはありません。


連絡が取れないという心配から、一方的に書きました。お父さんお母さんのご心情に不快感を抱かせる表現や内容がありましたら、心からお詫び申し上げます。私はMさんが傷ついてほしくないと思っているだけであり、また笑顔で会える日を楽しみにしているというだけです。そして「保護説得」の悲しい結末を切実にお伝えしたいだけです。どうかお父さんお母さんにおかれましては、深くご考慮くださいますようよろしくお願い申し上げます。


最後に、Y家皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
草々


平成21年12月16日
N.N


M.Yさんのお父様お母様


追伸:私どもの活動についてお聞きになりたいことがありましたら、左記までご連絡下さい。またMさんの東京での活躍の写真を同封します。

東京都足立区○○○-○‐○○

℡:○○○‐○○○○‐○○○○
メールアドレス:○○○○○○@○○.○○.jp